2016年12月16日金曜日

ネオは見た


広い部屋に一人暮らしではもったいないと、ルームメイトを招いたら、あれよあれよと人が増え、もはや我が家ではない状況。右端に追いやられているこの部屋の主ジミー。四人で働いても、ちっとも資金が増えない。


リンちゃんは、マサトの政党の広報担当になり、お化粧も念入りに。


失敗もあるけど。


政党の支持者を着々と集めているマサト。一体どんな政党なんだ、これ。


謎の男ユキオも、隣人達を次々と政党に勧誘。


リンちゃんは、ジミーにはよそよそしくなり・・・


ジミーがリンちゃんに近づくと、ユキオに睨まれるという・・・


「別れた方がいいと思う?」

「また、その話か・・・」

ネオもうんざり気味。


「別れた方がいいと思うよ」

「でもな・・・」

もはや恋人とも呼べない状態だし。


「俺、見たよ、あの二人の様子」

「えっ?いつ?」

ネオが部屋に来た時。


「お前、グースカ寝てたけど」

「起こしてくれればいいのに!」

体力が赤だったんだろう。


「アップタウンでも見かけたことあるけど」

「マサトがたまに演説に行ってるみたいだからなぁ」

観客が二人しかいない演説な。


「あのユキオって男、宇宙人だよ」

「えっ!?うそっ!?」

ユキオですよ、ユキオ。かつて、この名で総理大臣にまで上り詰めた宇宙人がいたでしょ。(笑)


「たぶん、何か企んでるよ。その政党も怪しいもんだ」

「マサトの政党の名前、地球維新の会とか言ってたな」

宇宙人を招き入れて、世界を一つに!なんて政策を打ち立てているということは、地球侵略が目的と考えてもよかろう。


(マサトも宇宙人なのかな・・・)

ジミー、後ろ!後ろ!


衝撃の事実を知ってから、ジミーも調理前の食材を見つめるようになってしまった。なんだこれ。バグ?

2016年12月12日月曜日

リンちゃんの変化


「ここへ引っ越してきたらどうです?」

「でも・・・」

密談するマサトとリンちゃん。


(また政治の話か・・・)

ないがしろにされる彼氏ジミー。


「というわけで、ここに住んでもいいわよね?」

「は?どういうわけで???」

ジミーの新たな同居人ユキオの世話係としては、その方が便利だから。


「私がいたら迷惑?」

「そ、そういうわけじゃ・・・」

背後から鋭い視線が飛んでくる。


「じゃぁ決まりね!」

「よかったですね!」

「・・・・・」

喜びを分かち合う相手が違う。


謎の同居人ユキオは、ちょいちょい調理前のパンを見つめている。待ってても食えないぞ。


さらに、キッチンの汚れ方が凄まじい。メイドが来るまで待っていられない。


世話係リンちゃん、休日のホステスみたいな格好でゴミ捨てに出る。


「そんな格好やめろよ・・・」

「うるさいわね・・・」

彼氏としては気になるところだが、その手の束縛はセクハラになる時代。


そこへ、泣きながら訪ねてきたアンリ。メイドのハンターと何かあったのか。


リンちゃんのいる家に入れるわけにもいかず、玄関先で慰めていたところを、マサトは見た。しっかり見た。


「あんな男ですから遠慮せずに」

「あぁ、わかった」

何かを確認し合った二人。


「まぁ、いいだろう」

さらに、何かを勝手に確認したユキオ。


「リン、一緒に来て欲しいところがあるんだが」

「えぇ、いいですよ」

どこへ行くのか。


まさか・・・w


すっかり精神を乱されて戻ってきたリンちゃん。


急に色気もアップか?


「サンドイッチが食べたいんですね?」

またパンを見つめていたユキオの気持ちを察知したリンちゃん。


(えっ?)

ふとキッチンを通りかかったマサトが衝撃の現場を目撃。


(こ、こんなところで緊縛プレイ?)


いや、元気が有り余ってたリンちゃんが、突然腹筋を始めただけですけどね・・・w


「個性的な味だよね・・・」

「・・・・・」

リンちゃんの作ったサンドイッチは、そんなに美味しくなかったらしい。


そんなある日、ロマンスフェスで何か画策するマサト。


マサトの勧めでロマンスフェスに来たユキオ。ロマンス運が最悪。


そんなことはお構いなしに、行動に出る。


「リンちゃんって、もともとあんな子だよ」

「・・・・・」

女の友情は脆い。


そして、ジミーのロマンスにも急激な陰りが。


帰宅したジミー、部屋にこもって泣きっぱなし。


「どうしたんですか?」

「最近、リンちゃんがよくわからなくて・・・」

うっかり相談してしまうジミー。


「女という生き物は、よくわからないものですねぇ」

「うっ・・・(嗚咽)」




マサトにブードゥー人形を持たせておいたら、ちょくちょく勝手にいじってくれる。もちろん、呪いの相手はリンちゃん。ユキオの前で突然色気づいたり、ジミーに突然怒り狂ったり。しかし、ロマンスフェスの破壊力には及ばない。桜の花びらを浴びて、ユキオの誘惑に簡単に乗ってしまったリンちゃんは、ジミーとは顔を合わせれば怒鳴る状態。このまま行けば、自然に破滅か。

女って怖いね。(っておいw)

2016年12月7日水曜日

謎の男ユキオ


「ハハハッ!ほら、やっぱり!w」

「笑いすぎだよ!」

密かに想いを寄せていたヨガの先生が他の男とデキていることを知り、静かに失恋したジミーを笑い飛ばすネオ。結局、別れると宣言していた彼女リンちゃんとの関係はとりあえずキープ。


「そんなことよりさぁ、マサトが変な人連れてきてさ」

「同居人のマサト?変な人って?」

謎の指導者みたいな風貌の人。


「感じはいい人なんだけど、得体が知れないんだよね」

「そんなヤツ、多いけどね」

変じゃない人の方が少ない世界。


「マサト、政党を立ち上げようとしてるみたい」

「世界を一つに!っていうアレ?」

かなり漠然とした政策だが。


「こないだ、アップタウンで演説会を開いてた」

「マジで」

過激派組織のボスみたいな雰囲気。


「客は二人だったけど」

「悲しい~」

市民がまともで助かった。


「だけど、人脈作りには熱心みたいでさ」

「政党作るには人数が要るしな」

死神を入れるつもりか。


「リンちゃんも、すっかり傾倒しちゃってさ」

「ヤバイんじゃない?」

最近は、ジミーよりマサトばかり誘い出すリンちゃん。


「アンリもちょくちょく二人を見かけるらしい」

「お前、アンリと会ってんの?」

切っても切れない過去の恋愛関係。


「で、その謎の男、ユキオって名前らしいんだけど、絶対本名じゃないよね・・・」

「ユキオかぁ」

なぜユキオなのかは追々。


「ユキオが、これまたポンコツでね」

「たいてい、みんな最初はポンコツだろ」

大の大人が失禁したりするしね。


「料理したら、毎回火事を起こすし」

「この世界あるあるだよ」

意外にも勇敢なジミー。


「何も上映してない映画館で、ヨーグルト食べてたり」

「まぁ、誰もいないなら迷惑はかからないしな」

そういう問題か。


「お開きになった後のダンスパーティーで、DJブースをじっと見つめてたり」

「お坊ちゃん育ちなんじゃない?」

初めてのディスコにおったまげ?


「ゆゆしきことに、リンちゃんに興味を持ったみたいでさ」

「お、ジミーちゃん、ピーンチw」

リンちゃんは、結構男にモテるのだ。


「マサトが、勝手にリンちゃんをユキオの世話係に任命したんだよね」

「そういえば、うちの店を突然辞めたよ、叶えたい夢があるとかって」

そうやって事務所を独立したタレントは干されたりする。


「大丈夫かなぁ・・・」

「もう別れるとか言ってたくせに」

他の男に取られるのは癪に障るらしい。


「政治の話だ、政党の打ち合わせだとか言ってるけど、部屋でずっと何かを吸引してんだよね」

「ナチュラリストってヤツか」

違うよ。


「やっぱり、別れた方がいいかな?」

「・・・・・」

別れるつもりもないのに、しょっちゅうそんなこと訊くポンコツジミーに、返す言葉もないネオであった。